わかりやすい外壁塗装の基礎講座 Part.3 「シーリングとは?」
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2021.09.28
皆様、お元気ですか?松戸市の外壁塗装専門店ヤマモトホールディングスの小林です。
▲6月入社の小林です!
今回は、前回からちらちらと出てきている、【シーリング】について勉強していきたいと思います!
シーリングとは・・・
▲これです!この繋ぎ目部分の、壁の素材と違うゴムの様な素材のものです!(触ってみると柔らかい・・・)
シーリングやコーキングと呼ばれますが、ほとんど同じ意味合いです。
建物の外壁ボードのつなぎ目(目地)や、外壁とサッシの隙間など、主に動きの多い隙間などに高度の防水性・気密性を確保する為に使われます。
シーリング工事を行うことによって、建物の隙間からの雨水の侵入を防ぐことができます。
▲シーリング工事の様子
このシーリングがしっかりと役目を果たしていないと、いずれ建物内部に水が廻ってしまい雨漏りの原因になってしまいます。
皆さんのお家にもシーリングはあるでしょうか?
・サイディングボードの継ぎ目
・ALC外壁の継ぎ目
・窓など開口部のサッシ周り
・下屋根と壁の取り合い部分
・軒天と壁の取り合い部分
多くあるのはこの辺りですので、ぜひ探してみてください!
シーリング劣化状況のチェック
建物を守るためになくてはならないシーリング。
皆さんのお家を守るためには、いち早く劣化に気が付きメンテナンスをせねばなりません!
そこで本日はチェックポイントをお教えしたいと思います!
まず、どんな劣化があるのでしょう?
▲ひび割れ
▲剥離
▲痩せ
▲硬化
▲ブリード現象
一般的にこのような劣化が出てきます。
皆さんのお家をチェックするときは、目視+指でシーリングを押して固くなっていないか確かめてみてください。
劣化の原因は塗膜と同様、主に天候や紫外線の影響で劣化していきます。
シーリング剤の中には「可塑剤(かそざい)」というものが含まれていてます。
なんだそれは?初めて聞くぞ。という方多いと思いますが、(私も初耳でした。)
この可塑剤には柔軟性を与えるという性質があります。
可塑剤が入っているから、シーリングは柔らかいんですね!
そんなシーリング剤には欠かせない可塑剤ですが、なんと紫外線が弱点!!
主なシーリングの劣化は、シーリング剤の中の可塑剤が紫外線から受けるダメージによって抜けてしまうことによるものがほとんどです。
可塑剤が抜けると、シーリング剤の硬化や、可塑剤がシーリングの表面に出てきてしまうブリード現象が起きます。
▲ブリード現象
シーリングの寿命は一般的には7年~10年程度です。
(最近では耐久年数の長いものも出てきています・・・)
通常のシーリングは触ってみると柔らかいゴムのような感触ですが、硬化したシーリングは壁のように固く指が入っていかないほど固くなります。
冒頭にもあるように、シーリングは動きの多い部分に使用されおり、地震などで揺れが起きた場合でも揺れの動きに追従できるように柔らかくなければ意味がないのです!
▲サイディングボードの構造の図
外壁の内側には2次防水として透湿防水シートがあるので、シーリングが劣化したからといってすぐに水が廻ってしまう訳ではありませんが、雨漏りの原因としてサッシ周りの劣化による事例が多くあるので、注意しておかなければなりません。
メンテナンス方法
基本的には、外壁の塗装をする際に一緒に打ち替えることが多いです。
シーリングのメンテナンス方法は大きく分けて、「打ち替え」と「増し打ち」の2つがあります。
「打ち替え工法」とは、既存のシーリングを全て撤去してから、新しいシーリングを充填していく工法です。
こちらは、サイディングボードの継ぎ目など2面接着のシーリングの際に使用されます。
「増し打ち工法」とは、既存のシーリングの上から、新しいシーリングを打っていく工法です。
こちらは、ALC外壁や入隅部分、取り合い部分など、がっちりとしたシーリングが入っていて取り除くことで建材を傷つけてしまう可能性のある部分に使用されます。
▲2面接着と3面接着
この工法を間違えてしまうと、建物を傷つけてしまったり劣化を早めてしまうことにもなり得るのでしっかりと確認しましょう!
今回はシーリングについてでしたが、いかがだったでしょうか?
勉強してみないとなかなか見ない部分ではないかと思います。
シーリングは皆さんチェックしやすい部分だと思いますので、ぜひ外壁と一緒に点検してみてくださいね!
次回は【屋根】について勉強したいと思います!
《過去の記事一覧》
●わかりやすい外壁塗装の基礎講座Part.1《塗装とはなぜするのか》
●わかりやすい外壁塗装の基礎講座 Part.2《外壁材の種類》